d. プロダクトオーナーと上級マネジメント
#LeSS本
従来型のグループではプロダクトの成功や失敗に、誰一人、本当の説明責任や責任を負わないことで上級マネジメントをイライラさせてきた
LeSS ではプロダクトオーナーが最終的な説明責任と責任を持つことを、プロダクトグループを超える上級マネジメント(ポートフォリオマネージャーや、経営幹部など)がはっきりと疑いの余地のないようにするべき
プロダクトオーナーは、上級マネジメントとの関係がうまくいっているときに、優れたプロダクトの出荷に集中するための必要な支援が受けられる
プロダクトオーナーの責任として、上級マネジメントにプロダクトの開発状況を可視化することがある。これにより上級マネジメントは、望むインパクト(ROI, マーケットシェアなど)を最適化するために、(おそらく暗黙的な)要求に気がつくことができる
スクラムマスターの支援を受けたプロダクトオーナーが組織設計を改善するために協力し、プロダクトグループはビジネスアジリティを通じて競争優位性を発揮する
上級マネジメントがプロダクトオーナーにプロダクトの成功に対する説明責任や結果責任があることを認めない場合に発生する問題(特に複数のプロダクトを持つ会社で頻繁に発生する)
プロダクトの難しい意思決定と、実行するための組織権限が与えられない
カネ, チーム数の増減、拠点などのリソースにほとんど影響力をもたない
上級マネジメントに LeSS 導入に伴ってコミュニケーションに利用するものが変わる力学を把握したほうが良い
上級マネジメントは、特定の従来のメトリクス、マイルストーン、レポートを期待するかもしれない(LeSS ではプロダクトオーナーを通じて "成果や導入" をコミュニケーションする)
仮に複数のチームがある会社で一部のチームが LeSS を取り入れている状況であれば、本質的に上級マネジメントは全く 2 つの異なる組織の原則の間を切り替えられるよう求められることになる
この差分によって起こりうる/起こりそうな間違った期待や混乱に対して積極的に緩和することが重要
両者の関係性をより良くするためのヒント
自己評価する
プロダクトオーナーが満たすべき 5 項目
上級マネジメントと強く、尊敬される関係にある
熱心で、変化に対する粘り強い支持者である
プロダクトと顧客に対して情熱を持っている
重要な意思決定をする権限を持っている/持てる
オーナーシップをとる
まわりを教育し、役割を売り込む
プロダクトオーナーは会社の新しい役割であることが多く、自身で役割とメリット、自分自身を売り込む必要がある(でなければプロダクトオーナーのことを理解できない)
プロダクトオーナーが(関係を強めるために)上級マネジメントに教育を行うことが理想的ですが、スクラムマスターの助けが必要な場合もある
「プロダクトオーナーに」伝える
プロダクトオーナーは、 上級マネジメントからプロダクトや状況についての要求を受ける頼りになる人 になるべき
プロダクトオーナーは、上級マネジメントとコミュニケーションを行い、関係を強固にするべき